もっと知りたい!ゴムのこと
このような不景気になると設備も更新するのを止めて修繕して使おうということになったりします。当然、補修パーツを購入して自社の従業員で修理をするところも増えているかと思います。
でもちょっと待ってください。
補修パーツの特殊ゴムパッキンは設備メーカーから購入されるのでしょうか?せっかく経費削減を進めるのならば補修パーツも経費削減してみてはいかがでしょうか?
弊社では、生産設備用の、特殊ゴムパッキンや特殊ゴムダンパー、特殊ゴムパーツなど、生産設備や生産ラインで使われる特殊ゴムパーツを製作できます。扉パッキンや、特殊シール、搬送部ダンパーなどなど。
機能に影響のないゴムパーツはすでに設備メーカーの標準品より代替品に変更されているところもあるかと思いますが(もちろんそういうゴムもやっておりますが)弊社では機能性を有した特殊ゴムパーツも、その機能性を詳細にお聞きして標準品に劣らない(又は標準品を凌駕する)ゴムパーツを、標準品よりもお安く製作させて頂きます。
もちろん、1個からでも製作しますし、同じ設備やラインを多数、保有されているメーカー様はある程度まとまった数量になると特にメリットがあると思います。
この時期だからこそ、是非ご検討されてはいかがでしょうか?
お客様からのお問い合わせで、一番多い案件が規格品についてで、二番目に多い案件が特殊形状(材料)ゴム製品についてです。
特殊ゴム製品とは、材質、又は形状及びその両方が規格品には当てはまらず文字通り特殊な用途に使用されるゴム製品のことです。
自動車や家電など大量に製造するものに使用される特殊ゴム製品であれば金型を起こし製作する方法が一番良いのですが、特殊な用途に使用される製品はイニシャルコストを考えるとそうはいきません。
今回は少量の特殊ゴム製品を製作する方法をご紹介したいと思います。
1.切削加工
文字通りゴムの塊から切削して製造します。旋盤やMCなどをフル活用してご要望の形状に切削します。メリットは金型が必要ないのでイニシャルコストが掛からないのと非常に短納期での対応が可能なことです。デメリットは製品単価は高めなのと、金型成形に比べると耐久性は低いことです。
2.ウォータージェット加工(以下、WJ)
WJを使用して主にゴムシートから切り出す方法です。シートから切り出すのでパッキンやガスケットはこれで製作する場合が多いです。メリットは打ち抜き面がストレートになるのと、イニシャルコストなし、短納期。デメリットはトムソンとの比較となりますが加工面が粗いのと製品コストが若干高めなことです。
3.トムソン加工
トムソンという刃物が付いた型を使用して主にゴムシートを切り出します。WJよりも数量が多い場合に向いています。メリットは製品コストが安価、型は必要だが安価な場合が多い、短納期(WJの+α)。デメリットは安価だが型が必要、打ち抜き面がタイコ状になることがある。
4.金型を使用した成形加工
製品形状に切削した金型を使用してゴムを加硫成形する方法です。ゴム性能や耐久性など他の工法とは比べ物にならないくらい良いのですが、金型を製作しなければいけないという制約があります。成形のなかでもコンプレッション成形、インジェクション成形、押し出し成形、送り焼き成形、インサート成形、などなど様々な製造方法があります。メリットは上記したように製品の性能が抜群なのと大量にでるものについては製品コストが非常に安価というところです。デメリットはイニシャルコストが高いのと納期は1ヶ月前後掛かってしまうことです。
お客様がどういう想いでいるのかを的確に掴んで、理論的にどの製法が良いのかをご提案出来るか、というところがゴムのプロフェッショナルとして真価が問われるところだと考えています。
このウェブサイトからのお問い合わせもお陰さまで非常に多く頂き
この不況時なのに仕事のお話が次から次へと尽きません。
ただ、ゴムのことでお困りになっている方達はもっともっといらっしゃると
思っていますので、どうしたらそういう皆様に当ウェブサイトをご覧に
なって頂けるのか、をもっともっと考えていかなければいけません。
弊社の強みは商社ではなくメーカーというところでゴム製造を社内工場で
出来ることが高品質・リーズナブル・短納期を可能としています。
その強みを生かして、近々に新ページを幾つか追加したいと考えています。
新ページ検討中のものを下記します。
・旧車・輸入車向けゴムパーツ専門ページ
・規格品・特殊平丸パッキンの格安通販ページ
・生産設備の消耗ゴムパーツご相談ページ
などなど。皆様のご意見・ご要望を御待ちしておりますので
遠慮なくメールくださいませ。
今後とも皆様に出来るだけお役に立てるよう誠意検討していますので
ご期待ください。
「なぜゴム製品はこんなに分かりづらいのだろう」
「なぜゴム製品はロットによるばらつきが多いのだろう」
ゴムを少しでも扱ったことのある方は上のような疑問を一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
私はその原因はゴム材料にあると思っています。(もちろん横着な業者もいるとは思いますが)なぜ、ゴム材料にあるのか?下にゴム材料の中に入っているものを書き出してみました。
※ ゴム材料によって入っているもの、また、入っていないものがあります。
① ポリマー(ゴム本体)
これが一般にゴムと呼ばれている「もと」です。配合割合は、おおよそですが30%~90%です。この配合割合が少ないとゴム本来の性能が低くなってしまいます。(価格は安くなります)また、ゴム単体での色彩はアメ色や乳白色で黒ではありません。
② 補強剤
ゴム単体では強度的に弱い場合があるので、成形後のゴム強度を高めるために配合します。配合割合はおおよそ20%~60%です。カーボンブラックなどが代表的なものです。このカーボンブラックを入れることでゴムは黒色になります。カラーゴムにはホワイトカーボンなどで補強しますが強度はあまり高くありません。
③ 充填剤
ゴムの性能を若干ですが引き上げることが可能なものです。実際は材料価格を上げる目的が多いように感じます。クレーや炭カルが代表的なものです。
④ オイル
作業性を良くしたり、硬度を調整するために使用します。鉱物油やDOPなどが代表的です。配合割合は0~10%程度です。
⑤ 加硫剤
ゴムは生の状態では反発性はあまりありませんので、この加硫剤を使ってゴム特有の性能を引き上げます。硫黄や亜鉛華などが代表的で、配合割合は1%~5%ほどです。
⑥ 加硫促進剤・加硫助剤
ゴムは加硫をするのに非常に時間が掛かります。(5分~長いものだと30分以上!)この加硫時間を少しでも短く、そして品質が良くなるように入れるものです。配合割合は1%~5%です。
⑦ 老化防止剤
加硫をしたゴムの耐熱性能を上げたり、耐オゾン性能を上げるものです。よく表面に白い粉のようなものが付いているゴム製品を見かけたことがないでしょうか?それは老化防止剤がゴムの表面に出てきて劣化を防ごうとしているものです。ただし、加硫時間を短くすると出やすいのでクレーム対象になったりもします。配合割合は0~2%程度です。
ざっと、書き出してみましたがこんなにも沢山の素材を混ぜ合わせてゴムの材料になるのです。イメージとしては、うどんなどの麺類を打つような感じでこれらを混ぜ合わせます。また、混ぜ方にも非常に熟練した技術や環境も必要で、温度や湿度が少し変化するだけでロットによるバラつきが出やすくなってしまいます。
このようにロットによるバラつきが出やすい素材を成形するのにも当然ですが熟練した技術が必要になってきます。成形工程もいろいろとあるのですが次の機会にご紹介したいと思います。
既存の取引メーカーの話がどうなのかを疑問に感じたときには、ぜひ別のゴムメーカーに聞いてみることをお勧めします。
ケミカルプラントなどでは非常に特殊な材質のパッキンを使用されています。こういうところには大体、※パーフルオロエラストマー(略してパーフロ)が使われているのですが、この材料、とにかく高くてざっと100万円/kgほど(!)します。Oリング1個でも何万円もするので沢山買われる方は少ないのですが10個買っても何十万もする代物です。
弊社ではこの材料のVA提案として、※アフラス(R)をお勧めしています。この材料は非常に優秀で、パーフロと比較して、耐酸性、耐アルカリ・アミン性、耐スチーム性は同等で、耐熱は若干劣る程度、価格は1/50(!!)というものです。
パーフロもアフラス(R)もフッ素ゴム系なのですが、組成が若干違ってフッ素ゴムの苦手な、耐アルカリ・アミン性能や、耐スチーム性能が優れた材料なのですが、100万円/kgのパーフロに対して、1.5万円~2万円/kgのアフラス(R)は非常に魅力的です。
この優秀なアフラス(R)の性能を知っているゴムメーカーは実はあまり居ません。ですので、御社がもしパーフロのパッキンを使用していてもこのアフラス(R)はご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
弊社は、アフラス(R)の製造メーカーである、旭硝子㈱様と提携してアフラス(R)を製造しています。現在パーフロをご使用の方はぜひ一度ご検討してみてはいかがでしょうか?
※パーフルオロエラストマー
高温化(250℃~300℃超)でもゴムの特性を損なわず、ほとんどの薬品に対して優れた耐久性を備えた超高性能なゴム材料。旭硝子、デュポン、ダイキン工業などが取り扱っている。
※アフラス(R)
通常のフッ素ゴムでは使用できない、アルカリ・アミン系の溶剤や耐スチームに強く、価格もパーフロに比較してリーズナブルな材料。旭硝子が取り扱っている。
アフラス(R)ウェブサイト
https://www.aflas.jp/
年が明けてからもう1週間が過ぎようとしています。早いですね。
日本の景気は東海地方を筆頭にどんどん悪くなっています。よく言われますが暗くて長いトンネルの中に入ったみたいで、先行きがまったく読めない状況です。
こういうときは少しの良いことが幸せに感じたりしませんか?
いつも怒られている社員がその日一番の生産性を達成したとき。
近所の工場の方に「がんばろうね」と声をかけてもらったとき。
いつも言うことを聞かない子供達が進んでお手伝いをしたとき。
こんなちょっとしたことなのですが嬉しさを感じます。みんな厳しいときだからこそ嬉しいのです。
企業として景気が悪いからといって簡単に諦めてはいけないのですが、いつも先行きを心配してもうまくいかないですよね。
前向きに粘り強く(少しでも)気持ちに余裕を持って進んでいくことが必要なときだと思います。
皆さまの会社では購買品はどのようにして買っていらっしゃいますか?
現行で取引実績のあるメーカー様から?それとも一括で対応してくれる商社様から?
金属・樹脂・ゴムなどの単品パーツから、セット部品などなど、実に様々な部品を購入していることと思います。各部品を別々のメーカーや商社に頼むと手間が掛かってしまうため、一括で依頼されることも多いかと思います。
しかしこれからの時代、出来るだけ安く良いものを購入しようとすると、(面倒ではありますが)それぞれのメーカーで購入されたほうが良いと思います。やはり餅は餅屋で得意なところから購入するのが一番良いものが購入できます。
ただ、一つ確かめて頂きたいのは対応がしっかりしているか、というところです。これは難しいのですが、電話やメールで問合せたときの対応がどうか、依頼したことの回答のスピード、技術的な知識を持ち合わせているか、などで大体分かると思います。特に受注したいばかりに安い価格を前面に出したメーカーは要注意です。技術的なことも突っ込んで質問することが最終的には良い買い物をする秘訣だと思います。
基本的に日本の中堅・中小メーカー達は、昨今の海外メーカー(主に中国)との競争によって非常に生産性が上がってきています。品質はもともと良かったので今後は日本の中堅・中小メーカーが世界中から受注を拡大する日も来るのではないかと思っています。
新年明けましておめでとう御座います。いよいよ激動の2009年が始まりました。
皆様は年末年始のお休みはいかがでしたでしょうか?今年は今までより長い休暇の方も多かったのではないでしょうか。私も久しぶりに長い休みを取らせて頂き、普段やりたくても出来なかったことがかなり片付きました。(相変わらず、会社の机はゴチャついていますが・・・)
いつも年末年始のテレビ番組は華やかでしたが、今年は心なしか質素な内容の番組が多かったような気がして、世の中の景気が現れているようでもありました。日課の新聞やニュースを見るのが嫌になるほど良いニュースはほとんどなく、暗くなってしまいがちですが、あまり暗くなるのは嫌なので結構バラエティを好んで見ていました。
非常に厳しさが増す、こんな世の中を生き抜いていかなければいけないのです。
どれだけの覚悟があるのかが試される
自分は何がしたいのか、をはっきりさせる良い機会だと考えています。
皆様、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
今年も残すところあと6日ですね。本当にあっという間の1年でした。100年振りの大不況が世界を襲い、全世界で経済環境が本当に悪くなっています。
経済成長率の高かった新興国でも消費は極端に悪化しているようです。
でも私は本当に厳しいのは来年の春から夏にかけてだと考えています。いまは各企業が生産調整と在庫調整で少しでも決算の数字を良くしようと躍起になっています。特に在庫調整での利益確保は各企業ともにかなりの余力があるとみています。
減産は今後も続くでしょうが在庫調整は一巡してしまうと当たり前ですが調整は出来なくなります。そのときに本当の厳しさがくると思うのです。販売の最前線では日を追うごとに厳しさが増していて本当にどこまで下がるのか、という嘆きが聞こえてきます。また、コストダウンの要請も来るでしょう。
経営者はそういう厳しい環境に耐えうる企業を作らねばなりません。今後は中小企業でも本当の経営ができる企業しか存続が出来なくなると思っています。
自動車関連などの量産品は月産で何百万個というもの凄い数が流動しています。そのような大量の製品になると、何かあったときのために複数購買となります。そういう製品には各メーカーのこだわりが感じられます。
基本的な製品の形はもちろん同じなのですが、おもしろいことに製造するメーカーによってP/L(パーティングライン※1)など製品の作り方に若干違いが出ます。
なぜ、同じ形の製品を製造するのに違いが出るのでしょうか?ひとつは個々のメーカーによって得意な方法で製造したいから、もうひとつは(こちらが問題なのですが)あまり製造方法にこだわっていなくて一番安い方法で製造するから、ということがあります。
一番安い方法で品質が担保されれば何も問題はありません。ただ、大概そういう製造方法で作られた製品は品質が担保されていないことが多いのです。
とはいっても、もちろんコストは重要ですのでどうしたらコストが上がることなく生産性が上げれるのか、という点に製造メーカーとしてはこだわっていきたいですね。
ナイナイ尽くしの中小零細メーカーは知恵と工夫で製造方法に徹底的にこだわればおのずと道は開けるのではと考えています。
※ パーティングライン
製品を金型から取り出す際に金型を分割するのですが、その分割線のことをパーティングラインといいます。(たいやきを思い浮かべて頂ければ分かりやすいと思います)
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