ゴム加工技術

ゴム加工技術

1. スライス加工

スライス加工という加工方法は私たちの技術の大きな特徴です。スライス加工により、シール・パッキン・ガスケットを低コストかつ大量に、高精度に生産することが可能です。

これまでは、パッキンやガスケットの製造方法として、ゴム金型を用いた成型加工が主流の方法でした。従来の成型による製造では、金型の大きさに制限が生じるため、製品の取り数が限られていました。

スライス加工による製造では、円筒状に成型された素材をスライス加工専用機にセット、高速回転されたワークに刃物を当てることで、狙いの厚み寸法にスライスしていきます。

この製造方法により、従来の工法と比較して、パッキンの取り数を大幅に増加させることができます。また、平丸パッキンだけでなく、異形状のパッキン・ガスケットなども製造することが可能です。

スライス加工用刃物の管理について

スライス加工用の刃物は特注で製造された刃物を使用しています。刃物の先端角や研磨面の面粗度など、長年の経験・ノウハウに基づき、仕様を決定しています。また、異形状のワークなどスライス加工が難しい物でも、専用の特注刃を使用することにより、低コスト・高品質の製品が生み出されます。

品質管理の体制

品質管理に対する体制も私たちの技術の一つです。検査体制や測定具の管理など、私たちの取組みをご紹介します。

徹底した検査体制

私たちは日々、工程の中で不良を出さないよう、徹底した検査を行っています。工程検査、受入検査、出荷検査、パトロール検査など、全工程で全製品・全数量の確認を実施しています。

計測機器の管理

計測機器の管理もしっかりと行っています。特に、製品の厚みを測定するシクネスゲージの管理においては、校正を年1回必ず実施するのはもちろん、毎朝ブロックゲージを使用して、誤差の確認を行っています。こうした日常点検を全作業者が毎日実施することで品質が守られています。

源流での歩留まり向上

発生した不具合については、製品ごと、現象ごとに不具合管理がなされています。どの製品で、どの箇所で、どんな現象が起こっているのかを把握し、常に有効な対策を打つことで、源流での不具合解消に努めています。

トレーサビリティ

製品における工程管理票、工程における生産履歴の管理などによって、製品ごとに工程のトレースができる体制を整えています。万が一、不良発生の際にも、どの製品で、、どの工程で、どんな対策・指導を行うかを明確にし、再発防止に努めています。

情報の共有化

情報共有は製品の品質を守る上で、非常に重要なポイントです。工程ごとに毎日の朝礼・夕礼を全員参加で実施し、情報共有や問題点の確認などを日々行っています。

改善提案制度

現場の力を引き出すために、改善提案制度を導入しています。トップダウンだけではなく、ボトムアップの提案により、現場のことを最も良くわかっている作業者が自ら改善を行います。現場から上がった提案は工場内に全て掲示され、情報共有が図られます。

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