成形工程・・・硫黄を加えて架橋するので「加硫」
こんにちは、スタッフKです。
昨年の更新が10月だったのでもう半年近く経っていますが・・・
前回までは加硫前のゴムの話を少しさせてもらいましたので、
今回は成形にスポットを当ててみようと思います。
成形という工程はゴム材料から部品としてのゴムの形作りをするのと、
同時にいわゆる「ゴムっぽい」弾性を持たせる工程です。
みなさんがよく見るようなゴム部品の形になり、引っ張ったり潰したりしても
元の形に復元するというゴム特有の性能はこの工程で出来ることになります。
成形の工程で使うのは、プレス機、金型です。
プレス機とはその名の通り、物を挟んで圧力をかける大型の機械です。
弊社では台湾の「磐石(パンストーン)」というメーカーのプレス機が主力となっています。
空気の抱き込みが少なくなるように金型自体を「窯」で囲い、
真空ポンプを使って窯の中を真空状態に出来る、いわゆる真空プレスという設備です。
250tという能力を保有しています。
金型は、製品の形状を彫り込んである鉄の塊です。
ここにゴム材料を挟んで閉じ、プレスで圧力をかける事で成形をします。
成形という工程は「加硫成形」とも呼ばれるんですが、
このゴムの加硫という化学反応がゴム特有の弾性を作る重要な物となっています。
厳密に言うと、この化学反応は正式には「架橋」というのですが、
架橋に必要な成分として一般的に硫黄が使われていまして、
硫黄を加えるから「加硫」と呼ばれるようになった・・・というわけです。
実際は硫黄を加えた後に熱をかける事で化学反応が始まりますので、
プレス機には電気ヒーターが付いており、概ね170~180℃程度で金型を温めておき、
そこに材料を入れてからプレスする事で製品の形作りと加硫を同時に行います。
何度かここのブログでもお伝えしている通り、工場の中が非常に暑いのは
この電気ヒーターでプレスと金型が温められているからなんですね。
180℃前後の機械が弊社の工場でも20台以上ありますので・・・灼熱です。
その灼熱の工場内を、複数台のエアコンを使って冷やす・・・なんてやってますので、
電気代が物凄い事になってます。。。
特に昨年からの電力費の爆上げにより、ぶっちゃけですが結構なダメージを負っております。
ゴム屋さんの電気代のほとんどは、プレスの電気ヒーターなのです。
まあそんな感じでゴム製品を作っているのですが、実際の成形の詳細は
あまり写真にしてお伝えする事が難しい、機密的な部分でもありますので、
想像してもらう為によくお話させてもらうのは・・・鯛焼きのイメージです。
鯛焼きの型って、当たり前ですけど鯛の形で彫ってありますよね。
そこに材料を入れて、熱をかけて調理しています。ざっくり言うと、あんな感じなのです。
うまく調理するためには、材料の量だったり、温度の調整だったり、焼く時間を気にしますよね。
ゴムの成形も全く同じで、金型に加える圧力、温度、時間が非常に重要です。
使用するゴム材料や金型の大きさや構造、製品の形状や一度に作れる個数(取数)などで
成形するための条件は結構変わってくるのですが、ここをうまく調整してゴムを「焼く」のが
ゴム屋さんのノウハウになっていると言えます。
色んなジャンルの飲食店が存在するように、ゴム屋さんも得意不得意だったりで
様々な会社が存在しています。弊社もそのうちの一つという事ですね。
というわけで今回は加硫成形についてお伝えしました。
成形という工程はゴム部品の生産の中では一番重要と言っても過言では無いので、
今後別の内容もお伝え出来ればと思います。
それではまた。
昨年の更新が10月だったのでもう半年近く経っていますが・・・
前回までは加硫前のゴムの話を少しさせてもらいましたので、
今回は成形にスポットを当ててみようと思います。
成形という工程はゴム材料から部品としてのゴムの形作りをするのと、
同時にいわゆる「ゴムっぽい」弾性を持たせる工程です。
みなさんがよく見るようなゴム部品の形になり、引っ張ったり潰したりしても
元の形に復元するというゴム特有の性能はこの工程で出来ることになります。
成形の工程で使うのは、プレス機、金型です。
プレス機とはその名の通り、物を挟んで圧力をかける大型の機械です。
弊社では台湾の「磐石(パンストーン)」というメーカーのプレス機が主力となっています。
空気の抱き込みが少なくなるように金型自体を「窯」で囲い、
真空ポンプを使って窯の中を真空状態に出来る、いわゆる真空プレスという設備です。
250tという能力を保有しています。
金型は、製品の形状を彫り込んである鉄の塊です。
ここにゴム材料を挟んで閉じ、プレスで圧力をかける事で成形をします。
成形という工程は「加硫成形」とも呼ばれるんですが、
このゴムの加硫という化学反応がゴム特有の弾性を作る重要な物となっています。
厳密に言うと、この化学反応は正式には「架橋」というのですが、
架橋に必要な成分として一般的に硫黄が使われていまして、
硫黄を加えるから「加硫」と呼ばれるようになった・・・というわけです。
実際は硫黄を加えた後に熱をかける事で化学反応が始まりますので、
プレス機には電気ヒーターが付いており、概ね170~180℃程度で金型を温めておき、
そこに材料を入れてからプレスする事で製品の形作りと加硫を同時に行います。
何度かここのブログでもお伝えしている通り、工場の中が非常に暑いのは
この電気ヒーターでプレスと金型が温められているからなんですね。
180℃前後の機械が弊社の工場でも20台以上ありますので・・・灼熱です。
その灼熱の工場内を、複数台のエアコンを使って冷やす・・・なんてやってますので、
電気代が物凄い事になってます。。。
特に昨年からの電力費の爆上げにより、ぶっちゃけですが結構なダメージを負っております。
ゴム屋さんの電気代のほとんどは、プレスの電気ヒーターなのです。
まあそんな感じでゴム製品を作っているのですが、実際の成形の詳細は
あまり写真にしてお伝えする事が難しい、機密的な部分でもありますので、
想像してもらう為によくお話させてもらうのは・・・鯛焼きのイメージです。
鯛焼きの型って、当たり前ですけど鯛の形で彫ってありますよね。
そこに材料を入れて、熱をかけて調理しています。ざっくり言うと、あんな感じなのです。
うまく調理するためには、材料の量だったり、温度の調整だったり、焼く時間を気にしますよね。
ゴムの成形も全く同じで、金型に加える圧力、温度、時間が非常に重要です。
使用するゴム材料や金型の大きさや構造、製品の形状や一度に作れる個数(取数)などで
成形するための条件は結構変わってくるのですが、ここをうまく調整してゴムを「焼く」のが
ゴム屋さんのノウハウになっていると言えます。
色んなジャンルの飲食店が存在するように、ゴム屋さんも得意不得意だったりで
様々な会社が存在しています。弊社もそのうちの一つという事ですね。
というわけで今回は加硫成形についてお伝えしました。
成形という工程はゴム部品の生産の中では一番重要と言っても過言では無いので、
今後別の内容もお伝え出来ればと思います。
それではまた。
経営・工場|2023/03/27 Mon