金型のコスト競争力
ゴムを製造するのに必要な「金型」について
最近は中国製の金型もレベルが上がってきたというお客さまも多くいます。ただ、作り手側から言わせて頂くと、やはり国産の金型は良いです。
何が良いかというと、その金型を使用して作業をするときの作業性がバツグンなのです。また、成形後の工程にも金型の出来栄えは非常に影響していてトータルの歩留まりが中国製と日本製ではぜんぜん違うのです。
モノ作りに従事されている方々はこんなこと百も承知でしょうが、なかには価格を重視するあまり、あとで後悔する方もいらっしゃいます。
中国製の金型(金型だけではないですよね)はたしかに安いです。極端な話、日本製の1/3というときもあります。だけどある程度の量産になると、最初のイニシャルコストが少々違っても生産性などで必ずペイできます。
これは金型の話ではありませんがゴムメーカーであった話で、中国のローカルメーカーに仕事を依頼していたら、知らない間にゴムの種類を安いものに変えられていた、という話を聞いたことがあります。こんなこと日本のメーカーでは絶対にありえません。
もちろん、コスト競争力は非常に重要です。日本のメーカーはもっとコスト意識を徹底させなければいけません。ただ、中国のコストの安さには、その裏に「ずるさ」を感じてしまうのも事実です。
やはり物を作る上では国産ならではの良い部分が私は捨てられないと思います。
経営・工場|2008/12/20 Sat