理髪店、美容院とか苦手です。
嫌いではないんです、苦手なんです。

理由は目の前に変な男が映っているからです。
残念なことにその変な男に毎日会うのです。
朝、顔を洗ったら、会う、夜風呂に入ったら、会う。
最近は携帯の画面が暗いと会うその男
失礼な人です、挨拶はしませんから。

話を元に戻すと理髪店や美容院はこれでもか！と驚くような鏡があり、映ります。
だから目を背ける癖が治りません。

私は毎回同じとこで髪を切ります。
鏡をなるべく見ないで早く終わらせたい。
一刻も早くその時間が過ぎてしまいたい。
そんな事を思っていると


【アシンメトリーでいきますか？】


そう長年、いや学生時代にも通っていて
なんか普通と違う感じにしたかった過去の私はアシンメトリーという覚えたての単語をそこで使ってました。
それから早10数年

社会人でアシンメトリー？
会社員でいいの？と思われる方、挙手お願いします。
多分私が誰よりも早く手を上げました。

「え？」

・・・沈黙すること10秒

「普通でお願いします。」

やっぱり社会人だし、駄目だ、そして言い切った、10秒はかかったけど・・・。

首にタオルを巻かれ高級レストランで巻かれそうなナイロン生地のでかいのをまかれます。
食事なら最高なんだけどな。

なんて思いながら



【アシンメトリーじゃなくて良いの？】



え？なに？まさかの二度押しならぬ二度聞き？駄目押し？

まさかまさか頭を働かせます。
鏡に映るこの男は普通の髪形は似合わないのか？
アシンメトリーという髪型のために生まれてきたのか？
何故二度聞く？why？何故です？
ミジンコではない
二足歩行の生物として生まれ名前を付けられるその時に私のミドルネームにアシンメトリーという言葉があったのでしょうか？


私はアシンメトリーでしょうか？


・・・

「普通にお任せで・・・」


髪を切られながらアシンメトリーになってないか店主の手さばきと鏡、店主の顔色、髪型を断って凹んでないか確認。





髪切られるのってこんなに大変なんですか？